原点は楽しむこと

手先は決して器用な方ではない。
不器用で大雑把な性格だと思う。
しかし、幼い時から続いている趣味がある。編み物だ。

それもずっと継続している趣味ではなく、ある時ふっと思い出して編んで、終わったらまた何年も放置している。
とても趣味と呼んでいいのか分からない程だが、毛糸を触るたびに感じることがある。

手が覚えているのだ。
そのことを嬉しく感じると共に、やはり私の体に染みついている趣味だと実感する。

編み物と言えば冬にするものというイメージがあるかもしれないが、私は一年中、気が向いたときに編んでいる。
冬に備えて大きなものを作る時は、暑い夏から開始することもよくある。

時間をかけて仕上げたということもあり、出来上がった時の感慨はひとしおだ。
いくつ作ってもこの感慨は変わらない。

手先が不器用なために、とても上手にできているとは思えない。
大雑把なので、最初に思い描いていたのとは違うものが出来上がることもある。
けれど、楽しめればいいのではないか。

そう思っているため、自信を持って趣味と言える。
楽しむことが不謹慎だと言われることがあるが、ストイックに並の人間が物事に打ち込めることは、類稀な事なのである。

やり続けることに必要なのは、リラックスの状態と緊張状態を使い分けることにある。
難しい顔をして趣味に打ち込んだところで、誰も構ってはくれないのだ。

»